ジャマイカで旅行代理店の初代所長をへて群馬県太田市で英会話教室を主宰


写真:鈴木真理子さんと鈴木武蔵さん

 ―日本人の旅行者のために孤軍奮闘して11年、90年代のジャマイカブ-ムの礎を築いた

30年前、日本からジャマイカへの旅行者は、わずかで、レゲエ好きの若者だけが、キングストンのボブ・マーリー・ミュージアム、タフゴングスタジオを見てボブのお墓があるナイン・マイルを訪れていた。

1989年、真理子さんは、日本のジャマイカ専門旅行代理店のモンテゴ・ベイの初代所長に単身赴任したのだった。旅行に使うぐらいの基本的な英語が話せる程度で、現場でテ―プに吹き込んだりして日々、勉強だった。日本にジャマイカを紹介しながら、新婚旅行の目的地に適した観光地はどこがいいか、島のあちこちを歩きまわった。旅行代理店企画部向けにジャマイカを紹介する研修ツアーがあり、真理子さんがガイドをした。彼女の説明は「わかり安く、現地の生活者の目で案内してくれて楽しかった」と評判になった。中でも、ジャマイカンの男性は女性のどこに興味を持つの?という質問に「ボイン、キュッツ、ボン」。では、女性は男性のどこに?「お金!」。このエピソードによって、堅苦しい研修ツアーは、和やかになったのを覚えている。後の91年頃からの新婚旅行のブームを築いたのである。

1994年、母親となった真理子さんは、仕事でモンテゴ・ベイに滞在していた筆者に「武蔵を見て」と言って、武蔵くんを小さなゆりかごに入れてモンテゴ・ベイ空港の出発ロビーに来た。武蔵くんはジャマイカ人と真理子さんの間に生まれた。その時の印象は「この赤ちゃんは、なんて目力の強い子なの!」だった。

時は流れて2014年鈴木武蔵FanFun clubの席で、筆者は“立派に大きくなった”武蔵くんに“再会”し感激したのだった。真理子さんは,サッカー選手となった鈴木武蔵くんの母親なのである。

武蔵くんは、6才までジャマイカの小学校にいて、1年生の途中でお母さんと一緒に日本に帰国。公立の小、中を経て私立桐生第一高校を卒業し、アルビレックス新潟にサッカー選手としてプロ入りを果たした。現在は、J1北海道コンサドーレ札幌の選手である。

「小さい頃は、じっとしてない。とにかく動きまわる活発な子でしたね。歩き始めて1才4ケ月の頃、ボストンの友人の家を訪ねた時のこと。彼女のアパートからボストン美術館まで1時間半かかる道のりをおんぶも抱っこもねだることもなく、一人でどんどん歩いてしまったのを見て、なんて健脚なんだろうと驚きましたね」。

小中高校をとうして、短距離も長距離も早かった。「日本に帰国してからは、とにかく朝から晩まで働いていたので、存分に武蔵に接してあげられなかったけれど、祖父母に面倒をみてもらいました」。
真理子さんが主宰する地球塾では、英会話をとうして親と子どもが楽しめる塾として評判がいいそうだ。代理店でガイドをしていた時も、抜群の経営手腕を発揮していた実業家タイプの真理子さん。そして、常に何かを吸収して前進し続けている。

忙しい合間をぬって、武蔵くんのファンクラブの観戦ツアーを企画して応援に行く。そして今でも定期的にジャマイカ旅行をしている。「ジャマイカンってみんな本能のままに生きている。困っていると誰かが助けてくれる」と言う。これからジャマイカ旅行を計画している方へ。「服装はプレーンなTシャツ。レストランでのディナー用にワンピースやサンドレス。男性は、長袖のシャツ、長ズボンを持参すれば、十分。高価なものやブランドものを身につけないこと。それと町を歩いているとタクシーでのガイドやツアーなどに誘われるけれど、必ず前もって、料金を交渉すること。怪しいと思ったら、きっぱり断ること」

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