ジャマイカ料理のスぺシャリスト


Ms.Sasha Lee Seals、サーシャ・リー・シールズさん 楽しいレッスン、ジャマイカン・チキンカレー

―在日14年、日本の若者ファションにあこがれていた時期もあった

キングストンのUniversity of Technologyでの専攻はmarketingだった。在学中の学生活動にHeart of Culture というイベントがあり、その頃、ファッションにとても興味をもっていたので「日本の旅行者が着ているガールズファッションが恰好よく見えて、そのイベントに紹介したんです」

サーシャさんの来日は、ジェットプログラムで来日したジャマイカ人のフィアンセを追ってきたのが始まりだ。そこは、岡山市の備中高梁。まわりは、田園風景が広がるだけだった。そしてそこには自分がしたい仕事はなかったのだそうだ。その後、友人の紹介もあって栃木県に移り英語の先生の仕事を3つかけもちして、とにかく働いた。生活の拠点を関東に移してからは、日米英会話学校に通い、日本語を学んだ後、ファッション業界のH&M、ZARA,NIKE Japanなどに勤務したけれど、リーマンショックの後、仕事を失い再び英語の先生に戻ることになった。
その後、現在の夫となるアメリカ人と出会い結婚し10年になり、8才と5才のお母さんでもある。

「1才の女の子を育てている間。彼女は甘いものを欲しがったので、なんとか希望をかなえようと思いYOU TUBEでケーキ作りを勉強したのね。そう完全に独学」。子どもの成長にいい食材を選ばないとダメと思い、ネットで探し北海道産のバターを取り寄せてはケーキ作ってみた。子どもの喜ぶ顔がうれしく、ケーキ作りに没頭することになる。その後、サーシャさんのお母さんも来日して一緒に住むことになった。お母さんは「サーシャが5才の時にミキサーとブレンダーを買ってやったら喜んで使いこなしたわね。それに叔母さんがパン作りの名人で、教会のためにパンを作ったりしていたのをじっと見ていたのよ」と小さい頃のサーシャさんを語ってくれた。

カラフルなカップケーキを、子どものお誕生日パーティに作ったのがきっかけでママ友たちの間で評判になり、ケーキ作りを本格化し、流山の自宅に大きなキッチンを建て、千葉県衛生協会から食品営業許可書も取得した。
その後友人の紹介で麻布十番のケーキ店でカップケーキを売り始めた。今では、サーシャさんのトレードマ―クにもなっているyummcupcakeryの始まりだ。麻布十番時代のお客さんの紹介で、表参道にある有名ブティックの Caféにもケーキを提供したりしていたが「現在は顧客のみなさんの記念日のデコレ―ションケーキや誕生日パーティの特別注文を受けるのが精いっぱい。すごく楽しい!」

彼女の得意とするケーキは、ピンクとかブルーとかの色が際立っていて、淡い色の和菓子に親しんだ私たちにとっては、新鮮に映る。色から判断するとくどい味かもしれないと思いがちだけれど、食べてみるとほどよい甘さが口いっぱいに広がる。ケーキ作りは、「粉、材料、バターなどの正確な分量が絶対」とサーシャ先生。粉を測っている時は「話しかけないでね。話しかけられても、ジェスチュアーで応えるしかないの」。

一方で、サーシャ先生の料理教室も人気がある。研究熱心な彼女は、ジャマイカ関連のイベントやパーティでは、ジャマイカ料理の第一人者として料理の依頼を受けて、ひっぱりだこだという。

先月、開催されたジャマイカン・チキンカレーの料理教室は好評だった。まず、テーブルの上にカラフルなアンカラ(ankara)というアフリカン・バティックと呼ばれる布でできたエプロンを並べ、参加者に好みのものを選んでもらう。その時点から、もう教室というより楽しいホーム・パーティの雰囲気にさせてくれた。そして、ジャマイカの飲み物ソレル(きれいな赤色。クリスマス時に飲む清涼感あふれるドリンク)でのどを潤す。ジャマイカの文化、歴史を説明しながら、大好きなクロニクスのBGMでのりにのって手際よく日本語と英語で料理を説明。気配りも抜群。ちょっとうつむいている参加者には「ダイジョウブ?」と声をかけながら、手はしっかり食材の元にあった。教室の後、寄せられた感想。「なぜ、鶏肉をライムなどで洗うかなどを知ったのは有意義だった」。「陽気な先生の楽しい会話と太陽のようなスマイルは、ホント楽しかった!」と。すべての参加者をハッピーな気持ちにさせてくれた。

会社の要職につくご主人の話しをよく聞き、小学生のお嬢さんの漢字のドリルを一緒に勉強したりと毎日は忙しい。「ひらがなより漢字が好き、だって漢字は、それぞれに意味をもっているから」。
流山に住む彼女はご近所つきあいも大事にしている。夏まつりでは、浴衣を着て盆踊りなどにも参加して地域活動も楽しんでいるのだそうだ。

コンタクト

ケーキのオーダーは、インターネットで受け付け中。
https://www.yummcupcakery.com/
Email:sasha@yummcupcakery.com


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