No.9 ジャマイカの自然から「アンティリアン・アート」を創造した日本大好きジャマイカン


Ms.Symerna Blake シメルナ・ブレイクさん

 彼女のことは「ジャマイカいちの返信の速い女性」だといつも思っていた。観光会議で筆者が初めて会ったのは2011年だった。彼女は「初めまして、シメルナです」とはっきりと正確な日本語で自己紹介をした。その後の付き合いは、メールが主だったけれど、そのレスポンスの速さに、仕事の上で何度となく助けられた。

シメルナさんは、西インド諸島大学(UWI)の心理学部卒業。その後、JETプログラムでALT(英語の指導助手)となり、群馬県佐波群玉村町の中学校に赴任した。

「小さい時から日本に住みたいと思っていました。TV番組の影響です。日本の文化、観光、人々の親切さなどが紹介されたのを見ていたので、JETプログラムの募集と出会ったとき、これだ!と思いましたね」
日本に来て、特に魅せられたのは、建築やデザインだった。食事の繊細な盛り付けもステキだと思った。列車で田舎を訪ねた時は、美しさと静けさに感動した。中でも忘れられないことは「真っ白な雪に囲まれた露天風呂に入った事」

シメルナさんは、赴任中に、時間の許す限り旅人になりたかったそうだ。ジャマイカには鉄道がないので、日本国内の電車の旅を満喫した。

だから日本の旅を企画しているジャマイカンに伝えている事は「列車で日本探訪は絶対よ。日本の新しい都市、東京と古い都、京都はいい。それに、もちろん、おいしい食事もエンジョイして欲しいわ」。
もしも、日本に再訪するチャンスがきたら、また古い町を訪ねたいし、お饅頭やうどんも食べたいわ。そうそう指圧も受けた~い」

日本から帰国した後、彼女は、政府観光局のマーケティングのスタッフになった。その後、ブルー&ジョンクロー国立公園のUNESCO世界遺産地域広報も担当した。

ジャマイカを訪れる日本の若者には「食べて、笑って、踊って!最低2週間は滞在してほしいわ」と言い、観光地でお薦めはと聞くと、あり過ぎて「数箇所には、しぼれないわ」。

アートと工芸が趣味だった彼女は独学で壁飾りなどを作り、現在は、“Antillean Art”(アンティリアン・アート)として販売している。聞きなれないアートだと思っていたら、彼女が自然から刺激を受け、自身で創造したアートなのだそうだ。すべてオリジナルでハンドメイド。作品には、世界の野生の蘭シリーズをセラミックで作成、ブルーマホの木製の額に入れた壁飾りがあるが、とにかく繊細で美しい。カリブ海の原色の花などに託した作品は、旅のおみやげにも喜ばれている。インスタグラムの色とりどりの作品は華やかだ。

「いつの日か、私のAntillean Art が世界中に知れ渡るようになればいいなあ、と思っています」

ANTILLEAN CHARM “FLORA AND FAUNA”

Facebook:AntilleanCharm
Instagram:AntilleanCharm


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